まろにしも の好奇心メモ

私にとって知的好奇心はエネルギーの源です。読書や考えたことなどでこれは面白い!と思ったことを備忘的に書いていこうと思います!

アインシュタインの脳

頭の良さは遺伝か環境かという議論は昔からありますね。

結論は、両方ともらしいです。

つまり、遺伝子と環境が相互に影響し合っているということです。

(この頭の良さって何?というところは、これまた興味深い議論ですが、
 ここでは置いておきます)

「頭の良い」遺伝子が、頭を良くする環境やライフスタイル選択に影響を
及ぼし、逆に、「頭を良くするうえで望ましい」環境が、頭の良い遺伝子を
強化する(遺伝子ON状態にする)ということでしょうか。

 

さて、「20世紀最大の物理学者」と言われたアインシュタインの脳は
どのようなものだったのでしょうか。

そりゃ、脳の出来・造りそのものが一般ピープルと違うに決まっている、
と思います(でも気になる)。

 

これについて、実に興味深いことが『脳を鍛える』(立花隆)に
書いてありました。

ニューロンの数で言うと、アインシュタインの脳は一般ピープルと大差
がないらしいのです。

ニューロンの数は増えないので、ある意味、ニューロンの数で頭の出来が
決まってしまう部分はあるのですが、ナント、アインシュタイン
ニューロンの数は「月並み」だと言うのです。

じゃ、何が違うのでしょうか? 

それはグリア細胞の数

アインシュタインの場合、一般ピープルと較べて、異常なくらいに
グリア細胞の数が多いらしいのです。

グリア細胞は、ニューロン活動を支援するので、ニューロンの数は
多くなくても、グリア細胞が多ければ、ニューロン活動が活性化する
ということです(頭の回転が速くなる)。

 

興味深いのは、ここからです。

グリア細胞の方は(頭を使えば)どんどん増殖して、ニューロン活動の
活動性と機能を高めてくれるというのです。

本を引用すると、

遺伝子によって神経回路の基本が作られるまでは、ニューロンが主役ですが、そのあと、その回路を基盤にどれだけ頭が良くなっていくかは、環境によって、その基本回路がどれだけ肉付けされたかによって決まり、そちら側の主役はグリア細胞だということです

ということは、アイシュタインの飛び抜けて優れた知能は決して
「先天的」なものではなく(ニューロンの数ではなく)、環境によって
グリア細胞を増やしたことによる賜物であり、「後天的」なものだと
いうことが言えます。

ニューロンの数を言い訳にして怠けている場合ではないということですね。
頭良くなりたければ、頭を良く使ってグリア細胞を増やしなさい、
ということをアインシュタインの脳は教えてくれています。